ホンダF1ヒストーリ 82〜83
ホンダF1ターボ 走行開始
晩秋のイギリスで14年ぶりの咆哮!!
F2から発展の1.5リッター ツインターボ スピリット・シャシー
ホンダF1エンジンが、11月23日、午後3時、夕闇迫る小雪模様のシルヴァーストーン・サーキットで、14年ぶりに、力強い唸りをあげた!
排気量1500cc
に縮小、KKKターボチャージャーを2基装着 700HP以上!
使い慣れた201のスピリット・シャシーを改装してF1テスト開始!
(ブランズハッチ・イギリス ノンタイトルF1)
ヨハンソンが駆るスピリット201改・ホンダV6は、(現状で、正式な名称が決まっていないどころか、ボア、ストロークの数値さえ公表されていない。)
予選最後尾から2番目、グリッド6列目外側からスタート、すぐさま8位に、さらに7番手、6番手と強力に出て行く勢いを見せ、さすがに新鋭ターボというところだったが、
ブラバムBMWを追いまわしはじめたところで、飛んできた小石のためラジエターに孔があき、冷却水が漏れだし、エンジンがいかれ、わずか4週でリタイア!
7月10日のスイスGPは中止! 7月16日イギリスGPが本当のグランプリへの復帰第1戦・・・
オランダGPでは、ボディの塗色も
紺を主体とした新しいものになった。
(右)ホンダRA163Eエンジン
F1開幕戦 ブラジルGPの結果 1983年3月13日 リオデジャネイロ 5.031km×63周 出走26台 完走14台 天気=晴 |
1. N.ピケ ブラバムBT52・BMW 1°48’27’731 175.334km/h |
2. K.ロスベルク 失格 |
3. N.ラウダ マクラーレンMP4/1C・DFV 1°49’19’614 173.947km/h |
4. J.ラフィット ウィリアムズFW08C・DFV 1°49’41’682 173.947km/h |
F1第2戦 LBGPGPの結果 1983年3月27日 ロングビーチ 3.274km×75周 出走26台 完走12台 天気=晴 |
1. J.ワトソン マクラーレンMP4/1C・DFV 1°53’34’889 129.713km/h |
2. N.ラウダ マクラーレンMP4/1C・DFV 1°54’02’882 129.182km/h |
3. R.アルヌー フェラーリ126C2/B 1°54’48’527 128.326km/h |
4. J.ラフィット ウィリアムズFW08C・DFV 74周 |
F1弟3戦 フランスGPの結果 1983年4月17日 ポールリカール 5.81km×54周 出走26台 完走13台 天気=晴 | |||
1. A.プロスト ルノーRE40 1°34’13’913 199.767Km/h | |||
2. N.ピケ ブラバムBT52・BMW 1°34’43’633 198.723km/h | |||
3. E.チーヴァー ルノーRE40 1°34’54’145 198.356km/h | |||
4. P.タンベイ フェラーリ126C2B 1°35’20’793 197.431km/h |
イギリスGP
ホンダがグラン・エプルーヴに戻ってきた!
1983年7月16日に行なわれた第9戦の伝統のイギリスGPに、じつに15年ぶりの
ホンダ・パワーの登場!
結果は僅か4週でリタイアと、非常に残念なものであったが、
ホンダ・ファンならずとも、われわれ日本人にとっては久しぶりに
血湧き肉踊るイベントであった。
ブランズハッチの第1コーナーを駆け下るスピリット・ホンダ!
F1弟9戦 イギリスGPの結果 1983年7月16日 シルヴァーストーン 4.719km×67周 出走26台 完走17台 天気=晴 | |||
1. A.プロスト ルノーRE40 1°24’39’780 224.069Km/h | |||
2. N.ピケ ブラバムBT52・BMW 1°24’58’941 223.227km/h | |||
3. パトリック・タンベイ フェラーリ126C3 1°25’06’026 222.918km/h | |||
4. ナイジェル・マンセル ロータス94T・コスワース・フォード 1°25’18’732 222.364km/h |
第10戦ドイツGP11週リタイア、第11戦オーストリアGP完走!
続く第12戦オランダGPでは7位と徐々に成果が出てきたスピリット・ホンダ、まだまだ未完成の部分を
持ちながら、先行き希望を見出せる段階まで来た。同時に、かねてからの噂どおり、RA163EターボF1
エンジンが、いよいよウィリアムズのシャシーに搭載されることが、本決まりになった。
F1弟12戦 オーストリアGPの結果 1983年8月28日 ザントフールト 4.252km×72周 出走26台 完走14台 天気=曇 | |||
1. ルネ・アルヌー フェラーリ126C3 1°38’41’950 186.107km/h | |||
2. パトリック・タンベイ フェラーリ126C3 1°39’02’264 185.471km/h | |||
3. ジョン・ワトソン マクラーレンMP4/1C・コスワースーフォード 1°39’25’691 184.743km/h | |||
4. デレック・ウォリック トールマンTG183B・ハート 1°39’58’789 183.723km/h | |||
7, ステファン・ヨハンソン スピリット201C・ホンダ 71周 |
第13戦イタリアGP(モンザ)4周リタイア、第14戦ヨーロッパGP(ブランズハッチ)14位でフィニッシュ!
いよいよ最終戦南アフリカGPへ・・・
1983年F1南アフリカGPこの最終戦で”本命”のウィリアムズ・シャシーにホンダF1ターボエンジンが搭載され、
2機編隊でGPデビューを果たし、予選で順当な成績を収めたばかりでなく、実戦でもケケ・ロスベルクが5位入賞という、
緒戦としては実に高く評価すべき結果を残した!
ウィリアムズFW09ホンダ、舟形の
ノーズ先端が少し風変わりに見えるほかは、
いかにもパトリック・ヘッドらしい手堅さ。
本命ウィリアムズFW09に搭載されて
南アGPに登場したホンダRA163Eエンジン
F1弟15戦 南アフリカGPの結果 1983年10月15日 キャラミ 4.104km×77周 出走26台 完走12台 天気=晴 | |||
1. リカルド・パトレーゼ ブラバムBT52・BMW 1°33’25’708 202.942km/h | |||
2. アンドレア・デ・チェザリス アルファ・ロメオ183TB 1°33’35’027 202.605km/h | |||
3. N.ピケ ブラバムBT52・BMW 1°33’47’677 202.148km/h | |||
4. デレック・ウォリック トールマンTG183B・ハート 76周 | |||
5, ケケ・ロスベルク ウィリアムズFW09・ホンダ 76周 | |||
ジャック・ラフィット(ウィリアムズ・ホンダ)とエディー・チーヴァー(ルノー・ターボ)のタイヤとタイヤが接触しリタイア。 |
わずかなミスファイアに悩みはしたが、うまく走り続け、
緒戦としては上々の5位入賞を果たした
ケケ・ロスベルクとFW09!
F1ドライバー選手権得点の最終結果 | F1コンストラクター選手権得点の最終結果 | |||||
1. ピケ 59点 | 11. ラフィット 11点 | 1. フェラーリ 89点 | 9. トールマン 10点 | |||
2. プロスト 57点 | 12. アルボレート 10点 | 2. ルノー 79点 | 10.アローズ 4点 | |||
3. アルヌー 49点 | マンセル 10点 | 3. ブラヴァムBMW 72点 | 11.ウィリアムズ・ホンダ 2点 | |||
4. タンベイ 40点 | 14. ウォリック 9点 | 4. ウィリアムズ・フォード 36点 | 12.テオドール 1点 | |||
5, ロスベルク 27点 | 15. スレール 4点 | 5. マクラーレン 34点 | ロータス・フォード 1点 | |||
6, ワトソン 22点 | 16. バルディ 3点 | 6. アルファ・ロメオ 18点 | ||||
チーヴァー 22点 | 17. デ・アンジェリス 2点 | 7. ティレル 12点 | ||||
8, デ・チェザリス 15点 | サリヴァン 2点 | 8. ロータス・ルノー 11点 | ||||
9. パトレーゼ 13点 | 19. チェコット 1点 | |||||
10. ラウダ 12点 | ジャコメッリ 1点 |
1983年F1 ブラジルの星 ネルソン・ピケ チャンピオン!
(ブラバムBT52B・BMW)
ブラバムBT52BMW 10年前 1973年6月3日モナコGP優勝 78周 255.84km
J.スチュワート タイレル・フォード